
『論語』と聞いて皆さん何を思い出しますか?私は漢文のテスト用にレ点や一二点を必死に覚えた記憶しかありません。当時の私にはオモシロイものではなく、難解なものでしかありませんでした。今回
川口メディアセブンで開催された
「からだで学ぶ『論語』」は能や狂言の型や節回しを使って自身の身体で読み解いていきます。
声と身体で体感する論語。どんな「学び」の世界が広がっているのでしょうか??
「からだで学ぶ」とは?
小学生から彼らのおばあちゃん世代のご婦人まで参加者は33名。
その大人と子供が一緒に学ぶ1部に参加してきました。
そもそも「論語」とは、かの孔子と弟子達との対話録であるわけですが、
今回集ったこの幅広い年齢層が一同に学ぶことができるのでしょうか?
しかも「からだ」で学ぶ?いったいどういうことなのでしょうか?
本日のメイン講師である安田先生がホワイトボードに何やら漢字を書き連ねます。
『学而時習之不亦説平』
一通り書き終え、参加者に読むよう促します。
【学んで時にこれを習う また説(よろこ)ばしからずや】
まずは座学から始まったこの授業。みなさん、まだまだ声が小さいようです。
どうやって読んでいいのか分からない・・ってところでしょうか。
次に先生のお手本が入ります。
お腹の底から出た声が室内に響きます。能楽師である安田先生の抑揚のついた迫力ある声に圧倒されます。
この「学んで時に・・」から始まる言葉は『論語』開巻第一章で、学習のよろこびを説いたものですが、
大きな声で論語を読むなんて今までなかったのではないでしょうか?それだけでも貴重な体験です。
講師の一人である奥津先生に習い、今度は立って身体を動かしながら読みます。
手を打ち、足を踏み鳴らして、どんどんテンポをあげて読み込んでいきます。
おへその辺りに力を入れて、地面を踏み付け、手を打つことによって身体全体から声が出ます。
いつの間にか皆さんとても大きな声が出ています。
また、動きをつけて読むことで、普段使いなれない言葉もすんなり頭に入ってきたようです。
「からだ」で学ぶとは五感をフル活動して、習っていくことなのかもしれませんね。
なんとなく、「からだで学ぶ」意味が分かってきたところで、次のお題へと移ります。
何やら文字らしきものが書かれた紙が配られました。
甲骨文字です!この文字を使って何をしようというのでしょうか?
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本日のメイン講師 安田登先生。
迫力ある声でお手本を示してくれます。
正座して授業を受けるなんて! 初めて??
講師の一人、奥津健太郎先生 (能楽和泉流狂言方 )
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「体の漢字」をカラダで作る?
ザワザワしている参加者に向かって、先生が問いかけます。
「これは何を表している漢字でしょうか?」
「はい!」
元気な声で手をあげた女の子が、ホワイトボードに答えを書いてくれました。
「あれ?!どっちが長いんだっけ??」
いつもならすぐに書ける漢字、改めて聞かれると分からなくなってしまいました。
彼女が書きたかったのは「人」、「入」と迷ってしまったんですね。
安田先生は教えてくれました。
「3300年前に漢字はできました。「入」という文字は、冂(うちに)+人(がはいる)で
できたものなんですよ」
「それでは、皆さん協力して次の文字を身体を使って造ってみてください」
先生の一言により、お隣に座った方々と協力して文字を創作していきます。
皆さん何の文字を表しているか分かりますか?
こうやって見ると・・・漢字は人の身体の一部から生み出されたものが多いのだなと実感します。
紐を使ったり、寝転んだり、人に抱えられたり、色々なところから笑い声が聞こえてきます。
机に向かって勉強するのも大切なことですが、伸び伸びと「からだ」を使って習うことも大切だと感じます。
と言うよりも、こんなに楽しい「論語」の授業は他にはありませんよね!?
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先生が持つ紙には、何やら文字らしきものが書かれています。
あれ?! 「人」ってどっちが長いんだっけ?
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何の漢字を表現しているか分かりますか?
正解:化
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何の漢字を表現しているか分かりますか?
正解:大
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紐を巻きつけたこの漢字分かりますか?
正解:併
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安田 登/能楽下掛宝生流ワキ方
能楽師でありながら、アメリカ発祥のボディワーク、ロルフィングの施術者(米国Rolf Institute 公認ロルファー)でもあり、能、ロルフィング、身体技法など、幅広いテーマで各地で精力的にワークショップを行う。『ワキから見る能世界』(NHK出版生活人新書)、『能に学ぶ身体技法』(ベースボールマガジン社)など著書多数。
※安田登氏による最近の活動:東京・広尾の東江寺での活動「寺子屋」
安田氏は2009年3月より、中国古典の『四書』『五経』を身体で読んでいこうという活動を行っています。近隣の小学生から仕事帰りの大人までと参加者層は幅広く、月2回、継続した活動として展開。今回のメディアセブンでのワークショップは、広尾で人気の高い活動、「寺子屋」の川口での出張版とも言えます。
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協力:川口メディアセブン 取材・撮影・文:寺地 有利子